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今回の訪玉でイーゼルを立てた最後は、丸山浜の草はらにイーゼルを立てた。目の前の松を画面の真ん中に入れて、後ろの光る海面の部分も真ん中に入れて、松の先端の光った部分を、逆光で暗部の半島の前部まで視点を下げて筆を走らせた。この松の前のより小さな松も、松の影も画面に入れたいが、それは無理だ。それには、細長いキャンバスを用意して縦に使わなければ。
この一点の視点を決めて描くためには、松の先端が水平線の上に出るまで視点を下げるために、中腰にならないとその視点は得られない。世界がそうなっているのだから、画家の都合よくなっていないのなら、画家の方が世界の都合に合わせなければならないのが当然だ。中腰で視(み)て、立ってキャンバスに筆を走らせる、いいスクワット運動だったがタンペラマンで乗り切った。
「鳴かぬなら それでもいいさ ホトトギス (岬石)」