ギャラリー仁家

岡野岬石(岡野浩二)氏の作品、ならびにイーゼル画会メンバーの作品等をご案内しています。電子画廊ギャラリー仁家

玉野だより

『玉野だより』2018.12.05 【波張崎風景(3)】

投稿日:2019年4月21日 更新日:

この日は、波張崎の先端にある、江の浜港の堤防から、海浜の風景を描いた。

子供の時から獺越鼻(おそごえ)や渋川でよく見ていた、瀬戸内でありふれた海辺の景色だが、明るいオーカー色の崖と、白砂の浜と、緑の植物と海の組み合わせは、絶妙だ。子供の時に、一時髪を刈っていた竹田理髪店に、瀬戸内の海浜の油絵がかかっていたことが記憶に残っている。こんな過去の記憶も、この風景に出遇う縁の、微細な一因となっているのであろう。

江の浜港は先端にある工場の横の狭い道を通るので、港があることもほとんど知られていないが、私は玉野に来る前に、パソコンの地図を検索してこの場所を見付け、こうやってイーゼルを立てている。

大道(たいどう)は無門で誰にでも開かれているけれども、その関を通るのは、修行が必要だ。一点のタブローが完成するまでには、何桁もの素数のコードナンバーを揃えなくては現成(げんじょう)しない。
人は、老いるとイイこと言うねぇ。

 

-玉野だより

執筆者:

関連記事

『玉野だより』 2019.06.14【奥迫川風景(8)】

この日は、ずっと通って描いてきた、児島88ヶ所60番札所の高木(こうき)庵周辺から少し下った所にある、迫川大池の土手の上にイーゼルを立てた。 児島半島は雨が少ないので、棚田の奥には大抵ため池があって、 …

「玉野だより」 2018.09.13【王子が岳風景(12)】

2018年9月13日、王子が岳にて 今回の玉野滞在は9月11日から10月7日までであったのだが、前回の王子が岳に続いて今回もまだ、王子が岳にイーゼルを立てた。まだまだ描き残している場所は多く王子が岳の …

『玉野だより』 2019.03.26【出崎風景(16)】

この日は、3月2日の霧の風景(出崎風景-12)を描いた場所にイーゼルを立てた。空は晴れ渡り、同じ場所でも先日の絵とまったく違う絵になる。房総や湘南の浜と違って、瀬戸内の白い砂浜は光を反射して描きやすい …

『玉野だより』 2019.06.08【奥迫川風景(4)】

この日も、第60番札所の高木(こうき)庵の裏手の棚田の跡の小径の上にイーゼルを立てた、目の前の大山桜(おおやまざくら)に登る道は、6月4日に草刈りをしていたので、どうなるのか心配だったが、目の前のシオ …

『玉野だより』2018.06.21 【王子が岳風景(2)】

この日は、前日『マザーズ』に訪ねてきてくれた、中川悟氏の軽トラックで王子が岳の最奥(渋川寄り)の駐車場まで車で送ってもらった。中川氏は、玉で2軒隣りに住んでいた、確か2級下だった、私の子供時代の知り合 …

◯岡野岬石の資料蔵 (岡野岬石の情報ボックス・別サイト)

◯お問い合わせ

岡野岬石作品の価格について

 

 

*各記事はカテゴリー内の記事タイトルをクリックしてお読みいただけます。