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この日は、朝から天気が良いので、丸山浜での3作目。丸山に近づく角度にイーゼルを立てた。イーゼル画は、同じ場所で何点でも描けるが、一箇所づつ潰していかないと、他に描く場所があるので気が残って落ち着かない。この浜では、明日描く予定の丸山での『海辺の松』で打ち止め、その後は、次の浜にポイントを移す。
出崎のこちら側は風裏になるので、二日前と同じく、朝の陽光の下(もと)、落ち着いて筆を走らせる。廓然無聖(かくねんむしょう)とは、こんな時間のことなのか。私ひとりが、幸せを独り占めにしては、天に申し訳ない気持ちだ。天はモデル料もとらず、万人に見せてくれている。画料は現場で充分いただきました。
それにつけても、こんな景色をゲートで閉めて国民に見せないなんて、なんという、浅ましく、卑しい人たちなんだろう。番田の立石に、ロッククライミングの金具を打ち込んだ人も、ともども、いずれどこかでバチが当たるに違いない。
ついでに、モナリザに髭を描いたり、美術展に便器を出したりしたデュシャンもバチが当たるに違いない。