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この日は、先日描いた場所の近くでイーゼルを立てた。これで、3回(20、22日)連続してここに立っている。現場にイーゼルを立てれば当たり前のことだが、同じ場所でも、時間、季節、天候、そして特に視角を変えればまったく違った絵になる。イーゼル画を修練して眼を鍛えないと、今日の私のこのようなアングルの風景には出会えないし、出会っても見過ごしてしまうだろう。この作品のために用意したのではないが、1本だけ持ってきていた、M15号(縦横比が細長い)の木枠に前日キャンバスを張って、この絵を描いている。巻キャンバスを自分で裁断して、作品に最適な木枠を用意して、そして、自分でキャンバスを張れなければ、この絵は世界に現成しない。そうやって、目に見えない部分部分をキッチリと組み上げて現場の描画の主客合一、身心脱落、捨身本能覚の時間が持てるのだ。